TimesTenバージョン6.0以上からのクライアント/サーバーのオンライン・アップブレードの実行
TimesTen 7.0から、TimesTen ServerでTimesTen Client ODBCドライバ・バージョン6.0以上にリンクされているすべてのユーザー・アプリケーションと通信できるようになりました。これによって、TimesTen Client/Serverインストールのアップグレード手順が非常に簡単になりました。TimesTen Client/Serverインストールをアップグレードする場合、データ・ストアへのクライアント・アクセスの要件に応じて少なくとも次の2つの方法があります。
- アップグレード対象のデータ・ストアをクライアント・アプリケーションで継続して使用可能にする必要がない場合は、以前のバージョンのサーバーを停止し、ttMigrateを使用してデータ・ストアの移行を実行した後で、新しいバージョンのサーバーを起動できます。新バージョンのサーバーは、以前のバージョンと同じサーバー・ポートでリスニングが行われるように構成する必要があります。
注意: | セキュリティ上の理由から、通常、TimesTen 7.0と以前のリリース間でのクライアント/サーバー通信は許可されていません。クライアント/サーバーを使用してオンライン・アップグレードを実行するには、TimesTen 7.0のメイン・デーモンを-insecure-backwards-compat オプションを使用して起動する必要があります。詳細は、『Oracle TimesTen In-Memory Databaseオペレーション・ガイド』の以前のリリースのTimesTenとの通信に関する項を参照してください。 |
クライアント/サーバーのオンライン・アップグレード
最小限の再構成で新しいメジャー・リリースへのTimesTen Client/Serverシステムのオンライン・アップグレードを実行するには、次の手順を実行します。
- 以前のバージョンのTimesTenのTimesTen Serverを停止します。この時点から新しいバージョンのTimesTen Serverが起動される時点まで、クライアント・アプリケーションからデータ・ストアにアクセスすることはできません。クライアントでデータ・ストアを更新しようとしても正常には実行されないため、必要に応じて、ユーザー・アプリケーションを停止する必要があります。
- 新しいバージョンのTimesTenをインストールします。インストール時に、以前のバージョンのTimesTenと同じポートでリスニングが行われるようにサーバーを構成します。
- 新しいバージョンのTimesTen Serverを起動していない場合は起動します。これで、アップグレードされたデータ・ストアにクライアント・アプリケーションからアクセスできるようになります。
注意: | この手順では、両方のバージョンのTimesTen Serverが同じポートでリスニングを行うように構成されているため、以前のバージョンを再起動する必要がある場合は、まず、異なるポートでリスニングが行われるようにそのサーバーを構成する必要があります。 |
データ・ストアに継続してアクセスした状態でのクライアント/サーバーのオンライン・アップグレード
ttMigrateを使用してデータ・ストアを移行するプロセスは、データ・ストアが非常に大規模な場合、時間がかかる可能性があります。クライアント/サーバーのオンライン・アップグレード手順の実行時にクライアント・アプリケーションからデータ・ストアにほとんど途切れずアクセスする必要がある場合は、次の手順を実行して、オンライン・アップグレードを実行する手順をレプリケーションに統合することができます。
- 以前のバージョンと同じポートでリスニングが行われるようにTimesTen Serverが構成されていることを確認して、新しいバージョンのTimesTenをインストールします。新しいサーバーを起動するかどうかを尋ねられたら、noと答える必要があります。
- すべてのクライアントを以前のバージョンのデータ・ストアから切断します。
- 以前のバージョンのTimesTen Serverを停止します。
- 以前のバージョンから新しいバージョンへのデータ・ストアのすべての更新が終了するまで待機します。
- 新しいバージョンのTimesTen Serverを起動します。新しいバージョンのTimesTen Serverは、以前のバージョンと同じポートでリスニングを開始します。これで、構成を変更せずにクライアント・アプリケーションを新しいバージョンのデータ・ストアに接続できるようになります。